フランスで撮ったポジの中にコダック純正でマウントされたものがありました.コダックは紙マウントで,カビが生えやすいことに気づき長巻で返却してもらい自分でフジのプラスチック・マウントに入れていたのですが,これはたまたま面倒なのでマウントしてもらったのかな?
コダクロームの場合はどこに出そうが東洋現像(当時)にまわされるのでコダック純正マウントになります.コダックのマウントは四隅が丸いので四角にクロップすると見えている画面より小さくなります.当時はぜんぜん気にならなかったのだが・・.
マウントされたスライドは面積でフィルムの94%程度と聞いたことがあります.フィルムの全画面は見えないわけですがCanon A-1の視野率がたしか94%,ファインダー内で見えている範囲がほぼ出てるんだからいいかなと思っていました.
マウントからはずしてデュープすればいいんだけど,そこまでするほどの写真じゃないのでマウントが見えているままでアップしてみました.
露出や撮影状況によるのかなぁ.補正しきれず変な色のコマもあります.いかにも古い写真って感じで悪くはない.しかし現実の色からは離れているのです.
記録という点では情報量が低下しているのだけど,古い写真が古っぽく見えるのだから表現(といえるかどうか微妙ですが)としては悪くない.撮影時は意図しなかったローファイ化.
天体現象を記録したような科学写真では退色はたんなる劣化に過ぎません.
さらに,退色した写真が古っぽく見えるということは古い写真や印刷物の色があせることを知っているからそう思うのであって.たんに色がおかしい写真と思う人もいるのではないか.
まぁ「本当の色」なんか存在しないのだから適当に色が着いてればいいのさ,という考えもありましょう.個人の作品ならば.
Canon A-1 FD24mm F1.4, FD80-200mm Kodachrome 200