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TOCOS 巻線可変抵抗

アルプスのミニデテントRK27型ボリューム,しばらく聴いてみると,トーンは軟調で聴きやすい.サックスのソロなどを聴いていると強奏のとき硬調になるようですが,これはアンプのせいかもしれない.クリップしかけているのかも.ま,別に不満があるわけない,必要にして十分なクォリティと思います.

アルプスのデテント型ボリュームにはRK40型という,RK27型より二回りほど大きな製品がありました.海外製のプリアンプもこれを使っているのが多かった.これだとどうなのか,と考えした.が,残念ながら今は製造中止で入手困難です.その上のRK50型は真鍮削りだしボディの超高級ボリュームで数万円するのでちょっと買えない.

巻線可変抵抗はどうだろう? 音響機器の音量調整器としてはカーボン型が大部分でしょう.一部コンダクティブ・プラスティック,ごく一部電子式ボリュームって感じでしょう.巻線型はL分が出るためまず使われることはないと思います(自作アンプはさておき).電畜の初期は巻線だったんだろうなぁ.例外的にマーク・レヴィンソンのLNP-2の中期以降にはスペクトロール社の巻線可変抵抗が使われていました.これは無誘導巻きだそうです.可変抵抗器の無誘導巻きってどう巻いてあるんだろう?

手近なところで東京コスモス(TOCOS)の巻線ボリュームがあります.もちろん無誘導ではありません.RA30型と24型,外径の違いですが当然大きなRA30Y型,アルプスと同じ10Kのものをマルツパーツから入手しました.

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写真左の電力用の巻線可変抵抗(ホーローボリューム,レオスタットとも)と比べると,仕組みとしては同じですがとにかく巻線が細い! それでもカーボン型より耐入力はずっと大きいはずです.

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問題としては音響用途ではないため二連がない.カタログには存在しますが売っているところは見つかりませんでした.仕方ないので強引に二連化します.連動精度は悪そうです.(笑) まぁ実験ですので.

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音は誰でもわかるくらい違います.シャープで硬調.好みが分かれるところだと思いますが60年代のジャズに関してはこちらがよい.小音量では気がつかなかったドラムスのブラッシュ・ワークがはっきり聴こえます.別にハイ上がりってワケじゃないんですがね.巻線可変抵抗,じゅうぶん使う価値はあります.まぁ実際に使う人はほとんどいないと思いますが.(笑) とにかく二連がないのでは不便でしょうがない.

かつてコスモスにはこれより大容量のRA40型,RA50型もありましたが今は作っていないようです.RA50型はカタログに載っているのでどこかに在庫があるかもしれません.見つけたら是非教えて下さい.10Kを二個です.(笑)
by auf1028 | 2013-06-06 18:37 | オーディオ
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