カテゴリ:音楽( 55 )

ヨハネ受難曲 ラミン

十数年前,真空管アンプを作り始めてから,それまでクラシックはほとんど聴かなかったのだが・・・バッハのCDをどかどか買い込んでいた時期があった.もっぱら秋葉原の石丸電気で買っていた.ポイント券がバカにならないので.

グールド(これはジャズの耳でも聴きやすい),カザルス,そしてリヒターのマタイ受難曲.これは辻バード氏がNiftyの掲示板で度々言及しておられたので買ってみた.たしかに素晴らしい.それでは次にヨハネ受難曲を.たまたま石丸にあったのはこれだけだった.ギュンター・ラミンって知らない人だけどまぁいいか.

f0080743_23413448.jpg

1954年録音.当然モノラル.1954年なら音は悪くなかろうと思ったのだが聴いてみるとどうもさえない.長岡鉄男流表現だとホコリっぽいって感じ.この印象は数年前まで変わらなかった.でもここ二年ほどシステムをいじりはじめて,段々よくなってきた.

現在かなりよくなったと思います.どのパートが何をやっているのか,よく分かるようになった.音につやも出てきた.現代の優秀録音はだいたいどんな装置で聴いても優秀録音に聴こえるけどこの時代の録音が楽しめなくては色々いじっている意味がない.まだまだよくなりそうな気がします,ええ.

最初聴いたときはまったくつまらなかった.精緻な大建築を思わせるマタイ受難曲に比べ出だしからして黒い雲が低くたれ込める荒野を思わせる不穏な感じ(内容からして当然か・・・).聴いても面白くない(というかよくわからない).色彩感豊かなマタイ受難曲,こっちはモノクロームだ.しかし評価は高い作品だしなと音を確認する意味もあって毎日毎日アホみたいに聴いていたら段々面白くなってきて,今ではマタイ受難曲よりこっちが好きになりました.まぁ僕はキリスト教について知識はないしドイツ語も全くわからんから自分なりの聴き方しかできませんが.

この録音,色々な盤がありますね.盤によって音も違うかも知れないけどこれ,ある意味装置のチェック用としてもいいんじゃないかな・・・.

ラミンはリヒターの先生なんですってね.リヒターのも聴いてみたいです.
[PR]
by auf1028 | 2012-11-14 23:41 | 音楽 | Comments(6)

We Three : Roy Haynes

お盆過ぎると秋風が吹きはじめるのが北海道なんですけど昨日今日と30度オーバーの酷暑.すぐ涼しくなるとは思うんですけど.

f0080743_21224774.jpg

先日SEEDさんの所でこのアルバムの一曲目をを鳴らした動画がアップされていたのを聴いて,うーん実に久しぶり.オークションを見たら手頃な値段で出ていたので落札.New Jazz(Prestige)盤ですがこのころのプレスティッジ盤って大体演奏がA面B面合わせて三十数分しか入っておらずCDを聴いていてもすぐ終わってしまいます.

ロイ・ヘインズの柔軟で繊細,かつ豪快な面も併せ持つドラミングは好きです.これは初リーダー作.ドラマーのリーダー作って難しい,これだって知らずに聴いたらフィニアス・ニューボーンのアルバムと思うでしょう.まぁ普通のピアノ・トリオよりは少しドラマーが出しゃばってるかなって感じ.一曲目はレイ・ブライアントの曲です.後に入っているブルース・ナンバーを聴くとニューボーンとブライアントの関係って今まで考えたこともないのだが影響あるかもですね.

このアルバムは1958年録音でモノラルなんですね.録音はヴァン・ゲルダー.僕のシステムではやや乾いた感じに再生されます.この頃の,つまりモノラル最後の時代の録音はいいものが多いです.RVGリマスター盤もあるようで.なおBlue Note盤にホレス・パーランの「Us Three」というのがありますがもちろん何の関係もありません.題名は意識してるかも?

f0080743_2123143.jpg

インパルスの「Out Of The Afternoon」は前から持っていました.これは愛聴盤.ジャズ喫茶でよくかかっていました.1962年録音ですが「We Three」に比べてずいぶんモダンに感じられます.ジャケット写真は森か林の前でメンバーが楽器を持って並んでおりますが,ドラムセットを持ち込むのが難しい場所だったのか単に面倒だったのか,ヘインズはハイハットだけを手に持っております.ピアノのフラガナンに至っては当然手ぶらです.(笑)

僕の持ってるのは紙ジャケ(ダブル)ですがこのアルバム,装置によってはやたら線が細く聴こえることもありジャズっぽい音で再生するのが意外と難しい.演奏は素晴らしい.ローランド・カークがここではわりと普通に(笑)プレイしているのでカーク入門盤としてもいいかもしれません.

この二枚の間に「Just Us」というアルバムもあり,内容は記憶にないのですがこちらもよい演奏のはずです.この人はキャリアが長いだけに非常に多くのセッションに参加していますが,印象に残っているのは1963年のニューポートジャズ祭り,コルトレーンのグループでの演奏(エルヴィン・ジョーンズのトラ),チック・コリアとの「Now He Sings, Now He Sobs」,2000年前後のパット・メセニーとのトリオ盤ですかねぇ.

f0080743_21231480.jpg

RAMSA WZ-DM36によるイコライジングは3KHzのピークキャンセルと,あと低域を少しブーストする設定にしました.そして120Hzが膨らんでいるような気がするので少し落とす.出力2Wも出ないアンプでロー・ブーストはちとつらいですが.とりあえずスピーカー・ボックスを換えるまではこんなところで.

昨日ふと思いついて出力レベルを0dBから+6dB(最大)にしてみました.っつうのは現在ラインアンプに6900を使っている状態でゲインはちょうどよいのですが,もし出力管を使った場合ゲインが不足しそうなので.

その際A,Bチャネルを別々に設定するのですが何故かAチャネルの設定画面でもBチャネルの出力レベルが可変できる.AもBも+6dBにしてみたら・・・ステレオ盤でもモノラル再生になりました.一瞬何が何だかわからなかったのですが・・・なーるほど,そういうことか.Aチャネルの入力をBチャネルにも出力できるんですね.この機能を使えばステレオ盤をモノラル再生できるわけです.

まぁ僕は全ての音楽ソースがモノラルでも一向に構わないと思っている人間ですが,ステレオ盤をわざわざモノラル再生しようとまでは思わないです.
[PR]
by auf1028 | 2012-08-22 21:25 | 音楽 | Comments(2)

EUROPEAN CONCERT / The Modern Jazz Quartet

モダン・ジャズ・カルテット,実はそれほど聴いていない.ジャズ喫茶ではあまりかからなかったと思う.アルバムも買ったことがなかった.たまにFMでオンエアされるのは「たそがれのヴェニス」の中の「ゴールデン・ストライカー」あるいは有名な「ジャンゴ」とか・・・.

f0080743_0292844.jpg

MJQの代表作とよくいわれるこのアルバム,以前からちょっと欲しいと思っていた.入手したのは紙ジャケではないがまずまず安かったので.

1960年,スウェーデンでのライブ.ストックホルムとイエテボリ,二つのコンサートから成っているというのは今まで知らなかった.聴いた感想は「けっこうジャズしてる」.ライブのせいだろう,荒さは全くないのだけれど外に発散している.スタジオ録音とは違う.まぁこのグループの本領はスタジオ録音の完成された世界にあるとは思うけど.

一曲ごとに丁寧な解説が入るがジョン・ルイスだろうか,声が若いなぁ.録音は結構よい.とりあえずMJQを何か一枚という人には文句なくお勧め(二枚組だけど).


WZ-DM36のパラメトリック・イコライザによる調整はだいぶ進みました.最初の設定からはかなり変更しました.やはりピークは3KHzジャストのようで.さらにJBL 2402復活.高域に関してはまだ調整中.高域を補うだけにしようとしてもそうは行かない.低音も変わってしまうので難しい.AMPEXのトランスもラインアンプの前に入れた.やはりあった方が全然よい.バラバラに鳴っていた音がすーっとまとまる.ほんのちょっとの違いなのだけどね・・・.

現在,質のよいドンシャリという感じ.そう,ドンシャリなのですよ.中域の張り出しが弱いのはジャズにはマイナスなのだが色々なソースに対応するにはこのくらいでもいいかなぁと.

余計なA/D,D/Aコンバーターとオペアンプ二個を通っているわけだがメリットがデメリットを上回っている・・・かな.将来的にはやっぱりKlark Teknikのパライコ欲しいけどね.

 
[PR]
by auf1028 | 2012-08-03 00:30 | 音楽 | Comments(0)

FREDDIE HUBBARD : SKY DIVE ~ ピート・ターナーのこと

1972年録音.自分のステレオ装置を初めて持った頃に買ったアルバム(もちろんLP)なのでたまに聴きたくなる.ところがCDだと意外に入手しにくくてやっとGet.CTIレーベルはキングレコードから出ていたのだが僕の知らない間に権利がCBSに移っていた.そりゃ40年も経てば色々変わりますわね.このCDはUS盤.

f0080743_23111480.jpg

CTIのアルバム群,僕はけっこう好きだ.まぁ一枚一枚のジャズ史における重みってのはないけどね.クリード・テイラーはヴァーヴ時代から一貫して「楽しめるジャズ・アルバム」を作ってきた人だ.自分のレーベル,CTI(クリード・テイラー・インク)でもその姿勢はもちろん変わらない.全部のジャズがこんな風ではちょっと困るけど,こういうジャズも悪くないと思う.

例によってドン・セベスキーのアレンジによるバック,CTIのハウス・ミュージシャンみたいなロン・カーターとビリー・コブハムのリズムに乗って快調に吹くハバード.「テクニックひけらかし」という意見もあるようだけどまぁいいんでないですかね.(笑) ちょっと珍しいのはピアノがキーズ・ジャレットであることです.

もちろんジョージ・ベンソンも参加しております.ハバードのアルバムにおけるベンソンはどれもいいプレイしてると思います.テイラーはヴァーヴ時代からずっとベンソンを買っており,何枚もアルバムを作ってきた.CTIでもたくさん出してますね.しかし彼が本格的にブレイクしたのはCTIを離れた直後の「ブリージン」においてでありましたが.

僕はベンソン好きです.最初に買ったジャズ・レコードはベンソンの「Beyond The Blue Horizon」でした.このジャケットは当時とても印象に残りました.煙突?から火と煙が出ているのを撮っただけなんだが・・・.こういう撮り方もあるんだなと思った.これを撮ったのはPete Turner.後で分かったのがクリード・テイラーはA&Mの頃からずっと彼の写真をジャケットに使ってるんですね.SKY DIVEのジャケット写真もターナーです.これは何だろう?翼のない飛行機みたいな・・・分からないけど面白い.

ターナーの写真はニコンのカタログにも使われていましたからそれと意識せず,見た人も多いと思います.F2の頃です.目の前にある現実をうまく切り取って見せるというか・・・こういう風に撮れないものかと色々やってみた時期もあったんですが難しかった.センスがないのか.(笑) 僕の体質とは違うんだけど参考にはなりました.つまりカメラで現実を捉えるんじゃなくて,被写体を利用して写真を造るんだな.

リンク先にはかつてジャズのレコード・ジャケットに使われた作品が載っています.最近の作品らしいのもあるけど枯れてきたのかな.(笑)
[PR]
by auf1028 | 2012-06-26 23:08 | 音楽 | Comments(0)

MILESTONES : MILES DAVIS

f0080743_15392312.jpg

輸入盤でマイルスのCBS時代5枚組の廉価盤セットをを入手したことは前に書きました.その中で1958年録音のMILESTONESだけ少し音がおかしい.うるさく歪みっぽい.PCに取り込んだWAVファイル(Straight No Chaser)をSound Engine Freeで見てみると

f0080743_15393953.jpg

これですよ.ノーマライズ(0db手前までレベルを上げる)を通り越してオーバーレベルになってるじゃないですか.これではうるさく聴こえるのも当然です.

そこで国内版で安い中古CDを入手してみました.平成10年プレスだから紙ジャケットになる直前ですね.この頃はCDの音量レベル,まだまだ低かった.この後リマスターされたかもしれません.このCDから取り込んだファイルを見ると

f0080743_15395442.jpg

あきれるほどレベルが違いますね.マイルスの他のCDと比較するとややハイ上がりと感じました.3KHz~5KHz辺りを少し落としたい感じです.

このファイルをノーマライズすると

f0080743_1540969.jpg

PC経由で聴くときは他のアルバムとバランスを取るためノーマライズすることが多いです.もちろんこの状態ではちゃんと聴けます.

数ある廉価盤CDの中にはこの例のように音質を無視してレベルを上げてあるのも存在するかもしれないですね・・・というかマキシマイズして再発されている例は沢山あります.

追記ですが古い国内版CDの音も変ですね.モノ盤なのにLchとRchのレベルがすごく違う.うーむ・・・.
[PR]
by auf1028 | 2012-06-06 15:41 | 音楽 | Comments(2)

Johnny Griffin : The Kerry Dancers

ジョニー・グリフィン,ブロウイング・テナーというイメージですわね.このアルバムは抑制の効いたグリフィン(笑)でプロデューサーの手腕なのかなぁ,成功してると思います.愛聴する人も多いでしょう.僕も好きです.最初聴いたときはジャズ初心者だったから,ウイントン・ケリーと関係あるのかなぁと思ったりしましたがもちろん違います.(笑) あっちはKelly.ここでのピアノはバリー・ハリス.

ジャズ喫茶に通い詰めていたころ,ブルーノート,リヴァーサイド,そしてヨーロッバに渡ってからの作品とほとんど聴いているはずなのだが印象に残っていない.一般的にもリーダー作よりウェス・モンゴメリーとの競演,「フルハウス」他でのプレイの方が有名かもしれない.

でもこのアルバムは例外的にはっきりと覚えているのですね.なかなか買えなかったのだが1990年代にCDとLPが同時に出た際LPを購入.その後手放してしまったのでこの度CDを手に入れました.1500円盤だそうですがオークションで420円(新品).

f0080743_2327720.jpg

1. The Kerry Dancers
2. Black Is The Color Of My True Love's Hair
3. Green Grow The Rushes
4. The Londonberry Air
5. 25 1/2 Daze
6. Oh, Now I See
7. Hush-A-Bye
8. Ballad For Monsieur

前半分,レコードではA面が英米のトラッド&フォークソング .B面に相当する後半もShibumiがあってよろしいです.印象的な「25 1/2 Daze」で始まり「 Ballad For Monsieur」で静かに終わる.「Hush-A-Bye」が人気だそうですが僕はA面の「 Black Is The Color Of My True Love's Hair」がいちばん好きですね.

僕はグリフィンにさほど興味はなく他の作品は持っていないんですがこれは好きです.買って損はないと思いますよ.Amazonでヤケに高い価格で売ってるんだけど廃盤になったからなのかな.捜せばまだ新品中古とも手頃な値段であるんじゃないかな.

このアルバムについて語られる際,決まって出てくる話がジャケット写真です.なぜにグリフィンが森の中で,椅子に片足を載せて立っているのか? まぁこの頃はスタジオで撮るようなポーズの写真を屋外で撮るのが流行っていたのかもしれません.

そういえば僕が写真に興味を持ち「アサヒカメラ」なんかを買い始めたころ,大自然の中で撮ったヌードってのが流行っていたようで,なんでアフリカやデス・バレーでヌードを撮るのかさっぱりわからなかったし今もわからない.自然の中でヌードを撮るっていうのはアメリカのイモジン・カニンガムの作品が嚆矢・・・がどうか正確にはわかりませんが写真史的にはそう言っていいと思います.その頃は斬新で意味があったかもしれないけどねぇ.

 
[PR]
by auf1028 | 2012-02-23 23:27 | 音楽 | Comments(0)

「ブレードランナー」サウンドトラック

f0080743_221525.jpg

これは1994年に出たCDの日本盤.「ブレードランナー」のサウンドトラック盤は映画公開後なかなか出なかった.伝聞によればヴァンゲリスの意向だったという.

1980年代に「Blade Runner Soundtrack」と称するアルバムは存在したが,これはサウンドトラックでも何でもなくNew American Orchestraという(いかにもという名前ですな)オーケストラが映画で使われた曲をアレンジして演奏しただけ.僕も騙されて買ってしまった・・・.仕事でロサンゼルスへ行ったときタワーレコーズの映画音楽コーナーで買ったのだ.

CDが出て間もない時代,日本盤CDは洋楽3200円前後だったがアメリカでは邦貨換算2000円程度で買えた.この時とばかり20枚近く選んでレジへ持っていった.レジのお姉さんが小声で「Oh!」,一枚ずつ値段をレジスターに打ち込んでトータルを出す前,僕の顔を見て「Ready?」と言いつつ微笑んだ.

帰ってから聴いて全然サントラじゃないのがわかってがっかり・・・.それから10年くらい経ってようやく入手したサウンドトラック盤だがこれも編集が加わり映画に使われなかった曲も入っていて,厳密にいうとサウンドトラック盤ではないのだった.

2007年,「ブレードランナー ファイナルカット版」公開に合わせた感じでCD三枚組のサントラ盤が出た.やっと本命が出たか.それにしてもCD3枚は長すぎるが? 

調べると1994年盤のCDに加え「サントラには未収録であった楽曲を収めたレア・ディスク、そして、ヴァンゲリスが製作25周年を記念し『ブレードランナー』から触発された新曲を書き下ろしたニュー・アルバムがセットになっています。」(CDジャーナルの記事より引用)ですと.そんなもの要らんがな・・・.

真正サウンドトラック盤はヴァンゲリスが生きている間は出ないような気がする.僕は映画の,音楽部分だけが入ったアルバムが欲しいのだ(もちろん台詞がかぶってもいい).映画のDVDを購入して自分で編集するしかないかなぁ.(実行しているヒトはかなりいるはず) まぁ,そこまでするほど入れ込んでるわけでもないんですが.

 
 
[PR]
by auf1028 | 2012-01-25 22:01 | 音楽 | Comments(2)

INVITATION : Al Haig

最近CDを購入するのは大体オークションかAmazon.試聴もせずに購入することもあるし内容をよく知っているけど持っていないのを買うこともある.

ジャズを聴きはじめたときジャズ喫茶で掛かっていて印象に残っている(もちろん当時はLP),だけどその後聴いていないディスクを手に入れて改めて聴くと,当時とは全然印象が違う場合があって面白い.つまりその頃は表面しか聴いていなかったということなのだなぁ.

このアルバムも札幌のact:に通い始めたころよく掛かっていた.ちょうど日本盤が出たときだったのだろう.その後LPではなんとなく買いそびれ,CDも2007年に出たのだが気がつかずにいた.先日調べたら999円盤で再発されたばかり.すぐ購入しました.

f0080743_23532968.jpg

アル・ヘイグはBe Bop時代チャーリー・パーカーとの録音を多く残している.1974年録音のこのアルバムは20年ぶりの(実は中間に録音があるのだけど)再起作ということで,もちろんバップ時代とは違うけれど1970年代半ば当時バリバリのピアニストと比べるとやや古くさく聴こえた.ケニー・ドリュー(「ドゥルー」だと思うんだけど・・・)の「DARK BEAUTY」等と比較してもね.

なんといっても一曲目の「Holly Land」が印象に残っている.この曲は同じころクリフ・ジョーダンを擁するシダー・ウォルトンのグループの演奏もよく聴いた.作曲者がウォルトンだと知ったのは実は最近.いい曲です.

「Holly Land」以外の曲はほとんど記憶に残っていなかった.今聴き直して「こんなに手数の多い人だったか」と一驚.急速調の装飾音がやたらと多いのだ.1954年のトリオ録音を聴いてもこの傾向はあるのだがこんなに速くはなかった.一曲目だけを聴いていると「洗練された流麗な演奏」と評されるかもしれない.が,全曲通してじっくり聴くと違う.僕はピアノを弾くヘイグの背中にある種の狂気に近いものを感じた.鬼気迫る演奏といっていいのではないかなぁ.蓋し佳盤というべきか.

「Holly Land」「Invitation」「Sambalhasa」そして最後の「Linear Motion」がとくに好きですね.これが999円なのだから買っておきましょう.損はしないと思いますよ.もし聴いて面白くなかったら廃盤になってから売ればいいでしょう.(笑)


ところでアルバムタイトルのInvitationという曲ですが70年代によく演奏されました.映画音楽なんですが映画自体は全く有名でない.僕のもっている(いた)アルバムでもジョー・ヘンダーソン,ジョー・ボナー,ウォルター・ビショップ・Jrが録音していますがまだまだあるはず.僕はジョー・ヘンダーソンの演奏がいちばん好きですが.

作曲者のBronislaw KaperはOn Green Dolphin Streetの作曲者として有名です.こちらも映画音楽で60年代からマイルス始め多くのジャズマンに演奏されていますね.ポーランド人で1950年代のジェリー・ゴールドスミスみたいな存在だったようです.

 
[PR]
by auf1028 | 2012-01-07 23:53 | 音楽 | Comments(0)

Piano Works : ヤナーチェク

僕はクラシックを聴かないわけじゃないけれど,聴くのはバッハを除けばヒンデミット,ヤナーチェク,ラフマニノフなど近代のものがほとんどです.なおかつ非常に偏っています.オーケストラ物は苦手です.ただしチェリビダッケのアルバムは聴きます.

ヤナーチェクもオペラや大編成の物は興味がなく,ピアノ曲を集めたCDがないかと思っていたらこれがありました.2004年録音,オランダのブリリアント盤です.ピアニスト,アウストボさんの演奏は今まで聴いたことがありません.ブリリアント・レーベルといえば以前バッハの153枚ボックスセットとか,過去の演奏を集めたボックスセットの超廉価盤を出している所ですが新録音も出しているとは知りませんでした.アマゾンで1350円(送料無料).

f0080743_22271268.jpg

(Complete)とあるので,たぶんヤナーチェクのピアノ曲は全て入っているものと思います.本格的な冬の到来を目前にした今の季節,「霧の中で」や「1905年10月1日 」はぴったりです・・・.

数週間前,システムの音が変わったのに気がつきました.突然です.何もいじっていないのに.最後に手を加えたのは真空管の交換ですが8月のことです.その前にスピーカー・ケーブルを交換,さらに前カップリング・コンデンサの交換ですがこれらのパーツの全部あるいは一部のエージングが完了したということなのでしょうか・・・.パワー・アンプの整流は球を新調した際にSBDではなく5Y4Gに換えてみたのがそのままになっています.

音はとても気に入っています.どう変わったのかというと・・・1:演奏者が何をやっているのかよく分かるようになった 2:うるさくなくなった 3.ディスクによる音の差があまり気にならなくなった.いずれも感覚的なものでしかありません.測定してもたぶん何も変わっていないでしょう.しかし色々聴いてみると変わっているのは確かです.

とくに1の点は重要です.「音を聴くためではなく音楽を聴くためのシステム」なーんていうと,何処ぞのガレージメーカーの売り文句みたいで気恥ずかしいのですが実際そんな感じなのですね.普通のオーディオマニアがこの音を聴いても「まとまってはいるがレンジの狭い普通の音」としか思わないでしょう.分かるのは自分だけですが,もちろん自分のために作ったシステムなのでこれでよいのです.

「音楽観賞用としてはこれでいいんじゃないかな」と思いつつ,「もっとよくなるはずだ」とも思うんだなぁこれが.(笑)

 
[PR]
by auf1028 | 2011-11-22 22:27 | 音楽 | Comments(0)

Bill Evans : Complete Village Vanguard Recordings 1961

最初「Sunday At The Village Vanguard」及び「Waltz For Debby」のLP二枚として出たこのセッションを編集なしで収めたというCD,存在を知ったのは最近なのですが10年前に日本企画として出ていたんですね.全然知りませんでした.

f0080743_2137381.jpg

「Complete Riverside Recordings」を持っているので改めて買う必要もないのですが,セッションの全貌が分かるというのはやはり好奇心を刺激されます.中古でもないかな~と捜したら新品でもU.S.盤はAmazonで2186円なんですねぇ.これなら買ってもいいか.CD三枚組.これは僕と同様,前記二枚のアルバムをすでに持っている人が買うCDですね.

日本盤も現在出ておりますが最初のとは違う名称とジャケットで「ワルツ・フォー・デビイ【完全版】」.「『ワルツ・フォー・デビイ』50周年記念盤」だそうで・・・.

この日は昼に2セッション,夜3セッションだったんですね.なんとなく全部夜に収録されたのだと思いこんでおりました.

過去に出たものと比べて音質が格段に向上しているという評判も購入する動機の一つでした.聴いてみるとまぁカッティング・レベルは高いみたいだしナチュラル&クリアなよい音ですが,「Complete Riverside Recordings」と比べてそんなに違わないんじゃないか(少しいい)というのが僕の装置と耳での感想です.改めて比較したワケじゃないですが.

それにしても50年前ですか・・・.

 
[PR]
by auf1028 | 2011-09-29 21:37 | 音楽 | Comments(4)