KONICA ELECTRONのレンズだけを取り外す作業,前面の貼り皮を剥がしてネジを6本外せば,あっけなくレンズボードごとごっそり外れてきました.
コードがたくさんぶら下がっていますので切断.レンズをボードから外します.本来のヘリコイド部分は使おうと思えば使えるのですが,無限遠を出すのが大変なのと最短撮影距離が稼げないので今回は使いません.M42ヘリコイドを使う事にします.
電気式シャッターなのでシャッター開けっ放しにするのをどうしようか心配していたのですが,ぺらぺらのシャッター羽根(2枚)を取り除くことであっけなく解決.
しかし絞り羽根を見て驚きました.絞るととんでもなく変な形になります.絞り羽根2枚だけでなんとか光量調節しようとしたようです.これではボケ方に影響するし,ボケた点光源が皆この変な形になってしまいます.
(たぶん)同じ光学系と思われるKONICA AUTO S2は5角形絞りなのでELECTRONも同じだと思い込んでいましたが違ったのね.
絞り羽も除去し開放専用とすることにしました.元よりこのレンズを敢えて絞り込んで撮影するつもりはありません.半段ほど絞った像も見たかったのだけれど・・・.
レンズ本体はなかなか薄いです.一眼レフ用レンズのようにバックフォーカスを長く取らなくてもよいので設計は楽なんでしょうか? 最前面のレンズ径も小さいです.でもダブルガウス型6枚構成という本格的なレンズです.
コニカ エレクトロン発売時価格は26500円とのことですが,当時の一眼レフ用標準レンズのF1.4クラス(レンズだけですよ)より少し安くF1.8クラスよりは高い値段です.レンズに回せたコストはどのくらいだったのか.
BORGのM42ヘリコイド(17mm厚)ではあとちょっとの所で無限遠が出ず,厚さ15mmのヘリコイドを調達しました(中国製).いささかスムーズさを欠きバックラッシュもありますが安いので・・・.薄型M42→SONY Eマウントアダプターを介しα7に取り付けます.レンズとヘリコイドの接続はスコッチの両面テープ0.8mm厚です.これで無限遠から30cmくらいまで撮影できます.貼り付けるのに邪魔な背面に出ているレバー類は切断しました.
とりあえず室内で撮影テスト.撮影距離50cmくらい.けっこう解像していますが線がわずかに滲む感じ.十分使えると思いました.